"トリム&ラン"からのスペシャルゲスト放送 放送報告

【第47回~福祉×乗り越える~】「向き合ったことで得られるものは必ずある」 デュアスロン日本代表(TxTガレージ所属) 沢田愛里選手

2017/07/26

株式会社アイ・サム_ロゴ

 

数週に渡り、身体が不自由でも子どもと一緒でもOKなマラソン大会『さっぽろトリム&ラン+ウォーク』(produced by .株式会社アイ・サム)よりゲストさまが出演してくださっています☆

 

 

第47回ゲスト

 

 

「ガチフク!」第47回目は、TxTガレージよりデュアスロン日本代表 沢田愛里選手をゲストにお招きさせていただきました。

デュアスロンとは、"第一ラン→バイク→第二ラン"を順に行い、所要時間と順位を競う陸上競技です。
トライアスロン(スイム→バイク→ラン)のスイムを第一ランに置き換えた競技としても知られています。

 

沢田選手は、帯広生まれ。3歳から10年間を埼玉で過ごし、中学校入学と同時に札幌市に引っ越してきました。

自分にとって競技人生を送っているのは全て札幌。物心がついて自分の意思で行動したのも全て札幌です」と札幌愛を口に出してくれる沢田選手。
現在はTxTガレージ所属で競技に出場なさっています。

実は
平間氏と沢田選手は2年ぶりの再会。

沢田選手はこれまでにもいろんなマラソン大会に出場されており、なんと、6月11日(日)開催の「さっぽろトリム&ラン」にはアンバサダーとしていらしてくださいます!

 

 

 

 

 

 

Change the view!

~福祉×乗り越える~

とことん自分と向き合って、
周りを素直に信じる!

~ 陸上競技を始めたのは二十歳から ~

 

 

――〈平間〉去年の「さっぽろトリム&ラン」には出場もしてくださっていましたよね?

 

 

「はい」

 

 

――〈平間〉その時たくさんお話させていただいたのを覚えています。
今年も出場してくださるんですか?

 

 

今年は、たくさんの選手たちののゴールをトラックの中で迎えたいなと思っています

 

 

――〈平間〉心強いよね。日本代表選手が同じフィールドにいてくれて、自分のランを見守ってくれてるなんて。

沢田選手は何歳から陸上競技を始めたんですか?

 

 

「陸上競技を始めたのは、トライアスロンを始めた20歳からです」

 

 

――〈平間〉ええっ!?
中高の部活は何をやっていたんですか?

 

 

部活は書道部だったんです(笑)

スイミングスクールに通っていて、選手コースで毎日泳いでいたんですよ」

 

 

――〈平間〉へぇ~、そうなんですね!
ずっと陸上部だったんだろうなと勝手にイメージしてました。

 

 

――〈結〉私も!

 

 

――〈平間〉ちなみに僕は中学校の時に陸上部でした。100mと200mの短距離と幅跳びをしていたのですさわ、幅跳びで6mの壁を越えられずに中学校生活を終えてしまいました・・・。
高校に入学して「よっしゃ、陸上やるぞ!」と意気込んだものの、バイトや遊びに忙しくなってしまってスポーツはそこでやめてしまいました(笑)

 

 

「あはははは(笑)」

 

 

――〈平間〉沢田選手は水泳の選手になるという選択肢はなかったんですか?

 

 

水泳の選手になれたら一番よかったんですけど、自分のレベルが足りなかったので大きな大会にあまり進むことができなかったんです

 

 

――〈平間〉予選大会とかにはエントリーしていたんですね?

 

 

「そうですね。
高校生の時に全道大会に行けたけれど決勝には残らないくらいの記録でした。

大会ごとに規定タイムというのがあるのですが、それをなかなかクリアできなくて、大会に出場すらできなかったことも多かったんです。

その経験を違うことで活かしていきたいなと思った時にトライアスロンを知り、絶対これをやろう!と思いました

 

 

――〈平間〉トライアスロンやデュアスロンでは、ランは何kmくらい走るんですか?

 

 

少ないときは10kmくらいですね」

 

 

――〈平間〉少ないときで10km!?
その同じ10kmが「さっぽろトリム&ラン」の最長競技なんですけど・・・(笑)

長いときは?

 

 

長いときはフルマラソンと同じ42.195kmですね」

 

 

 

 

~ 「自分があそこに日の丸を掲げてみたい」
発想の転換が、人生の転機に ~

 

 

――〈平間〉泳いで、自転車乗って、42.195km走って・・・死んじゃう!(笑)

トライアスロンでは大会に出られるようになったんですか?

 

 

「そうですね。インカレ(大学生の全国大会)に出て、10位以内に入って、その後日本選手権の出場権も得ることができました。
でも、やっぱり水泳がネックで日本のトップに入ることができずにいたんです。

そこで、"苦手な水泳を克服することよりも、得意なランニングや自転車を伸ばしていくことでそれをカバーできないかな"と思ってデュアスロンを始めてみたんです。

そして、初めて出場したデュアスロンの世界選手権での表彰式を見て、「自分がここに日の丸を掲げてみたい!」と思って、デュアスロンをやろうと決意しました」

 

 

――〈平間〉うわ~!日の丸を掲げてみたいって言葉、聞いてすっごい鳥肌たった!!!

 

 

沢田愛里選手_競技用自転車(画像引用元:沢田愛里選手Facebook投稿)

 

 

 

――〈平間〉苦手な分野・逆境を自分なりに分析して、ランとバイクに絞ったんですね。

競輪の選手もそうだと思うんですけど、トレーニングがすごいですよね。
それぞれのスポーツで特化して鍛えるところってあると思うんですけど、ランとバイクっていうのは単純にスクワットすればいいってわけじゃないんですよね?

 

 

「そうですね。
今は特に科学的トレーニングとか体幹トレーニングとかも発達しているし、知識・情報も増えていると思います。

あとは、自分の中では、走ることや自転車に乗ることの練習だけじゃなくて、違う競技に挑戦してみたりして敢えていつもと違う動きをしてみることも大切にしています。

いつも使っている部分はよく動くんですけど、全然使っていない部分があるので、そういうところを動かすようにすることでいつも使っているところが動きやすくなることがあるんです。

眠っていた筋肉がよみがえるような!」

 

 

――〈平間〉へぇ~!
トレーニングはやっぱり先生やコーチがいらっしゃるんですか?

 

 

「先生はいないので、その種目の選手に実際に教えてもらうこともありますね」

 

 

 

 

~ 初の世界選手権参加が実現できたのは
選手たちの募金活動のおかげ~

 

 

――〈平間〉“水泳がダメなんじゃないか、いや頑張れるんじゃないか”という葛藤の時期があったり、現在は選手としても社会人としても責任を担っていたりと、本当にいろんな壁を乗り越えてきたと思います。

今は"札幌にいる沢田愛里選手"って定着していらっしゃいますが、最初の大きな壁って何だったんですか?

 

 

「トライアスロンを始めてからの一番の大きな壁は、北海道に住んでいるので遠征費がものすごくかかることです。
飛行機に乗らないとどこにも行くことができないので、道外の大会に行く度に多額の遠征費がかかるので それを捻出することが自分にとっては大きな壁でした。

今でも忘れられないのは、初めて世界大会に行けることになったときのことです。今のようにインターネットが発達していない時期だったで、SNSなどで宣伝することができない中、北海道中のランナーやトライアスリートたちが私の遠征費のために大会で募金活動をしてくれたんです。
その募金のおかげで私は初めて世界選手権に出場することができたんです」

 

 

――〈平間〉沢田選手が勝ち進んでいくときに負けてしまった選手たちみんなの想いを背負って世界に行ったんですね!

ちなみにどこの国に行ったんですか?

 

 

「その時はカナダでした」

 

 

――〈平間〉カナダ!遠い国ですね!
今はLCC(格安航空会社)もありますけど、当時はそうもいかなかったですよね。

 

 

「そうですね。
しかもその時は私自身に国際便の手配とかの知識もなかったので、ツアーみたいなのに任せるしかなくて・・・。総額40~50万円かかったんじゃないかな、と思います」

 

 

――〈平間〉そうなんですね。
空港の到着ゲートで「愛里選手~!」って出待ちとかされなかったんですか?

 

 

「あははははは!
いえ、普通に静かに帰国してました(笑)」

 

 

 

 

~ 新たな挑戦
長距離デュアスロン ~

沢田愛里選手_パワーマン_マレーシア_20170305(画像引用元:沢田愛里選手Facebook投稿)

 

 

――〈平間〉トライアスロンからデュアスロンに転向して、日本一になってどうでしたか?

 

 

日本選手権では5連覇をしたことがあるのですけど、最近は日本選手権では勝つことができていなくて。トップ5くらいには入っているのですけど。

でも、最近は「パワーマン」という、長い距離のデュアスロンにチャレンジしています。それをやっているのは日本ではまだ私一人なんです」

 

 

――〈平間〉長い距離というと?

 

 

「選手権の時には、最初のランが10km→自転車が150km→最後に30km走ります

 

 

――〈平間〉150kmって札幌から旭川くらいまでじゃないですか!

 

 

――〈結〉コースの高低差(標高差)とかあるんですか?

 

 

「すごいあります!
最後の30kmは全部山の中のオフロードコースなんです。
それに、バイクのコースも獲得標高が2,000mあって本当にハードなコースです。

スイスなので土地柄ですよね」

 

 

――〈平間〉標高によって空気の薄さとかも感じますか?

 

 

「意外と感じないですね。
コロンビアという標高が高い土地でレースしたこともあるんですけど、意外とわからなかったです。

鈍感なのかもしれません(笑)」

 

 

――〈平間〉鈍感じゃなくて強いんですよ!(笑)

前前回にゲストで出演してくださった、車椅子でキマンジャロを登頂した猪飼さんが高山病の予防のために高いところで練習するとおっしゃっていたのですが、デュアスロンの練習もコースを見越した練習ってするんですか?

 

 

「偶然だったんですけど、去年スイスの世界選手権に行く前にニセコで合宿をして、実際に行ってみると、景色や雰囲気がニセコにすごく似てたんです。
広大で、草の臭いがして、温度や風の吹き方なども北海道と似てるなと思いました。牛もいましたし(笑)」

 

沢田愛里選手_スイス遠征ホテル(画像引用元:沢田愛里選手Facebook投稿)

 

 

――〈平間〉なるほど。「さっぽろトリム&ラン」のために一般の人がマラソンの練習をするにはどんなことを気を付ければいいかアドバイスいただければ嬉しいな、と思いまして。

 

 

初めてのことが起こると自分自身も自分の身体もビックリしたり戸惑ったりしてしまうと思うので、それに備えることですね。

私がよくやるのは、“何時間前に何を食べたらちゃんと消化されて気持ちよくスタートできるか”ということを確認しています。これは食べても走れる、これを食べたら走るときに不愉快になる、などという観点でいろいろ試してみるのもいいかもしれませんね」

 

 

 

 

~ 練習も命懸け!
吹雪の中の極限状態で、あわば熊に遭遇!? ~

 

 

――〈平間〉練習で一番大変だったことは何ですか?

 

 

「最近だと、名寄で自転車の練習していたときに70km間ずっとコンビニも民家もなくてトイレにも行けなくて、しかも途中からずっと吹雪始めて、とにかく耐えるしかない時があったんです。私は寒いのに弱いので本当に辛かったです。
おまけに、道路の真ん中に鹿の脚が一本ボンって落ちていたときは「ぜったい熊が出る!」って本当に恐くなりました

 

 

――〈平間〉恐い~!
そうですよね、車に轢かれたのだとしたら脚だけ飛ぶなんてことにならないですもんね。

 

 

「本当に、寒いし恐いし、ブレーキをかける手の感覚もないし・・・」

 

 

――〈平間〉・・・いろいろ乗り越えていらっしゃるんですね(笑)

 

 

 

 

~ 実は会社でパソコンに向き合っている顔もあります ~

 

 

――〈平間〉沢田選手は仕事はしているんですか?

 

 

「はい。生活の2割くらいは仕事をしています

 

 

――〈平間〉TxTガレージの選手という紹介をしていただいたんですけど、つまりはTxTの社員さんっていうことですか?

 

 

「そうですね。総務ということになっていて、事務仕事をお手伝いさせていただいています

 

 

――〈平間〉“スポンサーがついている”って、よくあるイメージでは、「企業がスポーツ選手のスポンサーになってスポンサー料を出す」ってケースですが、沢田愛里選手の場合は「雇用契約を結んでお給料としてスポンサー料をもらっている」ということですか?

 

 

「そうです。
陸上の実業団の選手をイメージしていただけるとわかりやすいと思うんですけど、スキージャンプの葛西選手も土屋ホームという企業に所属していますよね。
その中でも、実際に会社に行っている選手と、会社には行かないで競技だけやっている選手との2パターンがあるんですが、私は時々会社に行っているパターンの選手です」

 

 

――〈平間〉本業がアスリートで、TxTガレージの社員として競技に出ているわけですね。

ということは、本社で仕事をしている姿の時もあるんですね(笑)
競技一本の生活にして集中したいという選手もいると思うんですけど、社員として働く時間があるということに関して沢田選手はどうなんですか?

 

 

自分にとっては良い切り替えになっていると思います。リフレッシュにもなっている感じです。
競技をやっている姿しか見たことがない人は私の働いている雰囲気って全く想像できないと思うんですけど、制服を着てスカートをはいてパソコンと向き合っているんですよ」

 

 

――〈平間〉他の社員さんと同じ格好をしているんですね。

 

 

「はい。
逆に会社でしか私を見ない人は競技をやってるなんて想像つかないって思うんじゃないかな。

自分でも、どっちも違う人間だと全て切り替えるようにしているんです。
競技には必死で、人生かけて自分の命を懸けていて、「自分の身を削ってでも一秒削りたい」という気持ちでやっていますけど、そういう気持ちで事務仕事はしないので(笑)

 

スポーツ選手はいつかは引退して、指導者になる人もいれば、普通に会社員になる人や起業する人もいます。そうなった時に自分がやっていた競技以外のことを知っておくのはキャリアとして必要だと思っているんですよね」

 

 

――〈平間〉仕事にも、自分を分析しながら向き合っているんですね。

 

 

「私は実はパソコンが苦手なんです。
仕事の時間は、苦手なことと向き合って乗り越えるチャンスになってくれています(笑)」

 

 

 

 

~ 全てを一人で乗り越える必要はない ~

 

 

――〈結〉いろんな場面で自己分析がパパッとできるんですね。

 

 

「まずは、苦手なことから逃げるんじゃなくて乗り越える姿勢で
結果として乗り越えられなくても、向き合ったことで得られることは必ずあると思っているので」

 

 

――〈平間〉仕事でも私生活でも得意不得意って絶対にありますもんね。
皆さん、自分の伸ばせる部分を探しましょう!

 

 

「あと、“苦手だな”と思ったときや“できない”と思ったときに、人に頼れる勇気も大切だと思います。そんなに人間って冷たくないですよ。会社のパソコンだって、先輩や周りの人に質問すれば皆さん親切に教えてくださいますし。

人に聞くことで助け合って、そうすることで乗り越えられるものもたくさんあると思います」

 

沢田愛里選手(画像引用元:沢田愛里選手Facebook投稿)

 

 

――〈平間〉ちなみに、明日からもスイス遠征なんですよね?

 

 

「はい。世界選手権が開催されるスイスのゾーフィンゲンという場所でローカルなデュアスロンの大会があるので、世界選手権を見据えてチャレンジしてきます。

しっかり課題を持ち帰って、自分の現状を知ってこようと思います!

 

 

 

 

 

今週のスポットライト!

 マラソン

 

 

札幌にもいろいろなマラソン大会がありますよね。
ところで、なぜフルマラソンは42.195kmなのか知っていますか?

そもそもの由来は、紀元前450年のギリシャ軍(アテナイ軍)とペルシャ軍の戦いまで遡ります。
アテナイ軍の勝利を伝えるために一人の兵士が戦場のマラトンから完全武装のままノンストップで走り、報告の役目を果たした後、アテネの城門前で絶命してしまいます。
その兵士を讃え、第1回アテネオリンピックでのマラソン距離は、マラトンからアテネまでの競技場までの約40km(36.750km)とされました。

そして、有名なのは第4回ロンドンオリンピックでの出来事。そのオリンピックではウィンザー城からシェファードブッシュ競技場までの約40kmとするはずが、王妃アレクサンドラが「スタート地点は城の窓から見えるように城の庭で、ゴール地点は競技場のボックス席から見えるところにして」とわがままを言ったため、42.195kmになったとのことです。

そして、第8回パリオリンピックにて42.195kmが正式採用され、現在に至るのだとか。

 

 

 

 

 

 

 

今日の新たな方程式!

 「福祉×乗り越える
=自分を分析して向き合い、新たな光を掴む」
である!

 

 

沢田選手がマラソンを走っていて感じるのは、「今までの練習の方がきつかったな」というものだそうです。
「身体機能的に追い込んだ練習をしてきたから、マラソンのときは周りをゆっくり見れる」とのこと。

 

ちなみに、ガチフク!出演翌日からのスイス遠征では、2時間を目標タイムにしていたところを1時間56分で完走デュアスロン女子9位という成績をおさめられたとのことです!

これからも頑張ってください☆

沢田愛里選手_スイス遠征(画像引用元:沢田愛里選手Facebook投稿)

 

 

 

来週のゲストさまも、身体が不自由でも子どもと一緒でもOKなマラソン大会『さっぽろトリム&ラン+ウォーク』(produced by .株式会社アイ・サム)よりお迎えいたしますので、どうぞお楽しみに☆

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ガチフク!次回のテーマは!

remember the 福祉×介護

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